Vol.33 情報不全による時間の浪費
#33 情報を知らせていない・知らされていないために、時間を無駄にしてしまっていることは無いか?
「それを知っていたら、もっと早くにできたのに」っていう経験、ありませんか。
周りの人から言われたこと、ありませんか。
知識労働者は自分が持っている情報やアイデア、コンセプトなどを、他の人に供給し、その人が、自身の持っている情報知識アイデアなどと組み合わせて新たな価値を生み出し、次の人へ供給していきます。
知識社会、組織社会では、情報の共有が何よりも大事です。
それらの情報をもとに、自ら考え、判断し、決定し、行動することで成果をあげられるからです。
ですが、この「情報共有」が出来ていなかったり、出来ていたとしても適切でない物だとしたら、それらは活かされることなく埋もれてしまいます。
一方で、それらの情報を必要としている人もいたらば、その人は、埋もれた情報を自力で掘り起こし探さなければなりません。
情報を、必要としている人が使いやすい形で、自分から探しに行かず、自分で掘り起こすことなく手に出来たらば、時間の浪費を大きく減らすことができます。
ひょっとしたら、成果につながる新たな視点を互いに共有できる可能性もあります。
自分の手元に情報がある場合、それらを今一度、「他に渡すべき人はいるか」を考えること。
自分に情報が必要なとき、その情報が他のルートで手に入らないか、を考えること。
システムの欠陥や先見性の欠如、人員の過剰、組織構造の欠陥、情報の不全など、時間の浪費を招くマネジメント上の問題は直ちに改善する必要がある。もちろん粘り強い努力を要するものもある。だが成果は大きい。特に時間に関わる成果が大きい。
P.F.ドラッカー 「経営者の条件」