Vol.36 確保した時間の虫食いに気をつける
#36
辞めてもいい仕事を後回しにして残してしまったり、急遽の仕事を行ったりして、時間に対する向き合い方が雑になっていないか?
「後でやるから」
なんていい言葉だろうか、と思います。
「辞めたわけじゃないから。」と、仕事そのものも忘れていないよ、大事だと思っているよ、ということは伝わります。
仕事にも時間にも、どちらにもいい顔をして、八方美人の姿勢です。
万能な言葉です。
ですが、本来、自由な時間を大きくまとめるのは、時間を記録して、整理した後の話しです。
まとめる段階では、仕事は辞めるか減らすか、他の人に任せていて、まとめた後には、自分の手元の「後でやる」ようなことは残っていないはずです。
大きくまとまった時間を作る際に大切なのは、
まとめ方や方法ではなく、時間を本来の自分が為すべき事に当てているか?の検討と判断です。
この段階においてまで、後回しにするような仕事を残しておかないように。
せっかく時間をまとめても、この後も、新しい要求が出てくると、まとめた時間をあててしまい、その時間で行う予定にしていた仕事を犠牲にしてしまいます。
時間の管理は活動の管理。活動(=仕事)そのものを基準に判断することを忘れないように。
しかし時間をまとめるための具体的な方法よりも、時間に対するアプローチのほうがはるかに重要である。ほとんどの人は、二次的な仕事を後回しにすることによって自由な時間をつくろうとする。しかしそのようなアプローチではたいしたことはできない。
P.F.ドラッカー 「経営者の条件」