Vol.193 やらないことを決める勇気

本日は

#193 優先順位を決めるよりも手掛けないことを決める方が難しい

というテーマについて考えてみます。


 優先順位を上から順に決めて行くよりも前に先にやるのは、劣後順位を決めること。つまり、「自分達は今は取りかからない、手がけない」ものを決めること。

 これは心情的に難しい場合が多い。他社がやっていて結果が出ているとしたら、尚のこと「自分達もやりたい」「やらないといけない」と思う部分もあるからです。

 しかし、目指すのは、他社に競り勝つことではなく、成果をあげること。顧客に喜ばれることです。そのために、自社の資源を、どこに、どのように使うかを考える。

 資源には限りがあります。すべての活動に振り分けることは難しいし、中途半場に配分したら、どの活動の成果も中途半場になってしまう可能性も。

 「やらないことを決めること」により、集中するものが自然と明確になり、真の意味での優先順位がつけられる。

リーダーたる者が次に行うべきことは、優先順位を考えることである。言うは易く行うは難し。多くの者が支持する魅力あるものを捨てなければならない。資源を集中しなければ成果をあげることはできない。

P.F.ドラッカー 「非営利組織の経営」