Vol.474 本当に実現すべき顧客の利益

本日は

#474 現在供給しているサービスは顧客の利益となっているか

というテーマについて考えてみます。
こちらを参照しています。

ここにおいて必要とされているものは、増築可能住宅である。若夫婦には、良質の住宅の中核部分だけを低価格で買えるようにしなければならない。所得の増加につれて、あるいは、その中核部分についての支払いが進むにつれて増築していくことができるようにしなければならない。

P.F.ドラッカー 「創造する経営者」p206~

 引用ヵ所は、新築の低価格住宅に関するもので、低価格ゆえに急速に劣化してしまうというもの。

 所得の増加に応じて住宅を改良し増築して価値をあげていくことができれば、同じ地域に、かなり裕福な年配の人たちと、それほど収入のない若い夫婦が混在して生活する、という地域としては理想のまちが作られますが、現状の建築業界はそのような増築可能住宅に対応していません。そのため、所得の違いにより居住地域も違いがうまれ、貧困層が暮らすスラム街が生まれる、というアメリカの事例でした。

 資源の無駄遣いなども考えなければならない現代においては、格差だけでなく次世代の環境破壊への取組みが出来ているかも、長い目で見た時の顧客の利益です。

 今日は、時間軸で捉えたときに、顧客の利益になっていない業界のサービスが提供されていないか、検討してみる日です。