Vol.64 実際に仕事に就いて初めてわかること

MP#64 最初の仕事は「賭けみたいなもの」だと、思えているか

  

自分の強みは、仕事を通して初めて明らかになります。能力や技術ではなく資質に近いものなので、元から持っているものではありますが、その出力のされ方や活かされ方は、実際に顧客を前にして、成果を前にして、発揮されるものです。なので、採用前や初就職前から「強みは〇〇です」と、より正しく把握できているのは難しいのかもしれません。

 なので、強みを活かすことができれば良いですが、残念にも資質的に合わない仕事だったらば、「自分は、こういう仕事は合わないのだな」と知ることができた機会として次に生かすまでだと思います。

 おもえば、最初の仕事は、自分の場合、「自分の強みは〇〇だから」などということは全く考えることなく就きました。初めてのアルバイトの時も初めての正社員の時も同じでした。「~な分野に興味があるから」と自分の興味関心で関わるようになった業界でした。そして、初出勤から働き始める中で、自分自身の働く上での大事な価値観や、仕事スタイル、成果につながる資質、などを無意識に確認できるようになっていきました。

 人生100年時代の今、転職は普通の選択肢となりました。自分自身の働く上での価値観や仕事の仕方、成果に結びつく資質など、自分に関わることは自分で認識していくことが大切だと、改めて思わされます。 

今日は

#64 最初の仕事は「掛けみたいなもの」だと、思えているか

というテーマについて考えてみました。

大工や機械工の仕事はスキルによって規定されており、作業の違いはほとんどない。しかし知識労働者が貢献するには、組織の価値や目標が彼自身の専門知識や技能と同じような重要な意味をもつ。ある組織においては適合した強みをもつ者が、同種の別の組織には適合しないことがある。したがって、知識労働者の最初の仕事は彼自身と組織の適合をテストできるものでなければならない。

(経営者の条件)

P.F.ドラッカー 「経営者の条件」