Vol.61 人事は〇〇な仕事をする〇〇で決める
#61 「好きな人」「好ましい人」で人事を決めてはいないか
人なので、好きな人、嫌いな人、仲良く出来る人、近寄りがたい人、は誰にでもあると思います。
ですが、それを、仕事の関係や人事の決定に反映させるのは、ちょっと待ってね、というお話しです。
仕事は非属人的なものとして構築するから、貢献の内容や成果の中身という客観的基準によって業績を評価することができます。
「誰が」ではなく「何が」を重視する視点です。
ですが、それができず、「その人ありき」で仕事の内容を作ってしまうと、結果、誰に任せるかの際にも、既に人事の判断も決まっているような状態です。
それで果たして、優れた成果がもたらされるかというと、難しい状況です。
一時的には可能かもしれませんが、その人が不在となった後も継続できるかというと無理が出ます。
仕事は、「誰がやるか」ではなく「何を行うのが正しいか」の判断から内容を決定するものです。人事とセットにせず、仕事の設計を独立して扱い取り組む姿勢が必要だと思わされます。
その結果、この仕事について「秀でた仕事をする可能性がある」のが他の誰よりも自分だとしたらば、自分のやりたくない気持ちで反論することは、しないように。気をつけよう。
人に合わせて仕事を構築するならば、組織は情実となれあいに向かう。しかし情実やなれあいの余裕はない。組織は公平さと非属人的な公正さを必要とする。
P.F.ドラッカー 「経営者の条件」