Vol.52 自己開発のスタートは、やりたいことではなく、求められているもの

#52 成果から考えたときに、どのような知識や技能を身につけるかを自分自身に確認できているか

 

 成果に焦点を合わせると、今の自分が持っている物では足りないことに気づくことがあります。

 そもそもプロセスがその部分は抜けていて成果に結実しない場合もあるけれど、プロセスは準備されているのに、それを行う自分自身の技量が足りない、知識が足りない、気づく力が足りない、など、行う自分自身の問題である場合もあります。

 成果に焦点を合わせる、貢献に焦点を合わせることは、「今、できることを行うこと」だけでなく、「自分自身がこれからできるようになった方が良いこと」に気づくキッカケになります。
 知識や技能を身につけることで、自分のもともとの視野が広がったり深まったり、それにより自分の行動も変わり、結果、組織の外の世界に予期しなかった変化が生まれることもあるかもしれない。

 自己開発のスタートは、自分達が手にしたいことではなく、顧客が自身の生活や仕事にもたらされる変化を「良い」と感じる瞬間です。
 自分は、成長したい意欲から、「これをやってみよう」「これができるようになりたい」と、自分がやりたいことや手にしたい事にチャレンジしがちでしたが、顧客が「良い」と感じるその瞬間の笑顔や喜び、明るい気もちから遡って、自分の不足を補っていくことを軸にしようと思います。

  

組織に対する自らの貢献を問うことは、いかなる自己開発が必要か、いかなる知識や技能を身につけるか、いかなる強みを仕事に適用するか、いかなる基準をもって自らの基準とするかを考えることである。

P.F.ドラッカー 「経営者の条件」