Vol.11 お客さんが本当に欲しいもの
冬物のコートを新調するため、店舗を訪れました。母も一緒です。母は、私と違って特に欲しい物が決まっていたわけではありませんでした。
「あまり行かないお店だから、特に何か決まっているわけじゃないけれど、一緒に行こうかな」
買うものが決まっていなくても行くお店 洋服屋さん
母がお店を訪れた理由は、「せっかくだから一緒に行ってみよう(自分はコートを必要とはしていないけれど、気に入った物があれば購入するのもあり)」というものでした。
購入するコートが決まると、新しい物が無いかバックヤードに店員さんが確認に行ってくれました。その間、母は、他のコートを手に取って、丈や型を見ていました。
店員さんが戻ってきました。母がコートのハンガーを取っているのを知ると「同じくコートを探しに来たのかな」と思ったのか、他のコートを店内から色々持って来てくれて、「この型は長さが先ほどのよりは短めですが、、、、、」どうやら、それぞれの違いを説明してくださるようでした。なんとなく断れず、促されるままに母はコートを試着してみることに、、、
コートを必要とはしていないけれど、「違うんです」とはハッキリ言えずに居たため、勧めてくださる店員さんに、かえって申し訳なくなります。そこで思い切って「コートを欲しかったわけじゃなく、何かあったらいいね、っていう感じで今日はやって来ていて、、、」と説明しました。すると、店員さんは嫌な顔もされず合点承知といった感じに母への応対をしてくれました。最後には「こういうのが欲しかったの」と満足の買い物を母はすることができました。
入店時→特に何か欲しいわけじゃなく、、、、 退店時→こういうのが欲しかった!
欲しい物が特に決まっていない状態でお店を訪れたにも関わらず、お店を出る時には「これが欲しかった」と喜ぶことができたのは、お店の商品のラインナップもありますが、応対してくれた定員さんのおかげもあります。
コートが欲しかったわけでは無い点に気づいた後は、持って来てくださったコートを素早く元あった場所に戻し、母の希望と好みを上手に引き出し、提案をしてくれました。「今日はこれが欲しい」と決まっていなくても、お店を訪れた人が何を望んでいるのだろう、一緒に考えて答えを出してくれました。
コートを直ぐに戻されたときのサッパリとした印象に、店員さんの押し付け感を全く感じず、わたし達も安心できたのだと思います。自分がお勧めしたい=売りたい商品にこだわるのではなく、お客の希望をまず第一に考えて対応してくださっているのが伝わるので、信頼できるな、と感じていたのだと思います。
「欲しい物は特に決まっていないけれど品物を見てみたいし、気に入れば買いたい」と考えるお客さんが満足できるには、お店側にはどんな対応が必要か。お客さんには「売りつけられるかもしれない」と身構える気もちもあるかもしれません。
何かを押しつけるわけでも無く、そのお客さんの今回の来店動機をそのまま受け入れられる在り方と、希望を明確にしていく対話力があるのだなと感じました。これらの力があるから、ファッションに関する着こなしの知識なども大いに活かされ、お客さんに「これが欲しかった」と満足いただけるのだろうなと思いました。
売ろうとしない在り方
お客様に対する在り方が土台となって、一つひとつの行動がお客様に喜ばれるものになっていくのだろうなと感じました。気持ちよく洋服の買い物ができると、その服のお気に入り度も増すように感じ、有難かったです!
みなさんのエピソードを募集しています

「この対応がうれしかった」「この声掛けがありがたかった」
そう感じられたことが、みなさんにも必ずあると思います。
そこには、会社やお店のお客さんを想う優しさと行動があります。
それはその時突然や偶然に表れたものではなく、きっと、時間をかけて育てられてきた、その会社独自の力です。
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