Vol.5 入院の日々に変化と希望を 一般病棟の看護師さん
#5 長く続く入院を毎日あたらしい日に 一般病棟の看護師さん
- 1.個性が光る看護師さんの挨拶
- 2.看護と介助はおそらく違う仕事 だから分担する
- 3.「人」にしてもらうからこそ
1.個性が光る看護師さんの挨拶
アレルギー源の検査結果が出た後、退院までの数日はHCUから一般病棟に移動して過ごしました。一般病棟は大部屋も個室もHCUと異なり、とても静かでした。物音一つしないような静かな環境の中で光ったのは、毎日、朝夕に交代する看護師さん達の存在でした。
看護師さんはパソコンと医療用器具が備え付けられた台を押しながら、朝と夕方の交代の時間帯に一人ひとりのベッドまで来てくださり、検温と脈拍の測定をします。その際に、質問をされたり、こちらからの連絡事項を伝えます。
あくまでも私が感じたことですが、毎日交代する看護師さんは「看護師」という立場では同じですし、行う仕事も基本的には同じだと思いますが、同じである分、看護師さんごとの個性が光る印象を受けました。交代の時の挨拶一つとっても、みなさん微妙に違います。看護師さんごとのキャラクターが光るおかげで、私の場合は、一週間以上続いた入院の一日一日が。「昨日とは違う変化のある一日で始まって終わった」と感じ、前向きな気もちで乗り切ることができたと思います。どの看護師さんも、わたし達入院患者に「良くなって欲しい」「元気になってほしい」との想いで日々接してくださり、その想いの表し方が、人によって個性によって違いがあるのだろうな、と思いました。
2.看護と介助はおそらく違う仕事だから分担する
また、一般病棟はHCUと異なり、そのフロアに入院する患者全員を数名の看護師さんで診なければなりません。看護師さん一人当たりの担当患者の数が格段に違うはずです。その中では、看護の仕組みも工夫されているように感じました。
ナースコールが一度に複数の場所で鳴っている時も、わたし達に不安を感じさせないようにと対応してくださっているのが分かりましたし、着替え他の介助は専任の医療従事者の方と分担して、わたし達に向き合ってくださっているのが見て取れました。
3.「人」にしてもらうからこそ
医療や看護は、生身の人が担ってくれるからこそ癒されたり安心できる要素がたくさんあると思います。「ロボットだったら?」と想像すると、食事の配膳一つにしても、医療従事者の方が運んできてくださったことが、自分にとって回復への力になりました。
人手不足の時代だからこそ、どのような仕組みで入院患者を診るのかは今後、難しい課題かもしれません。わたし達患者側に出来ることはないか、考えさせられました。
今回で、初めての入院を経験して知った看護師さんの仕事についての考察をいったん終えます。現場の看護師さんは、日々、医療看護以外の仕事にも追われ疲弊している方もいらっしゃるとのこと。すべての医療従事者の方に感謝と敬意をこめて、これからもお世話になるときには、その仕事の素晴らしさを観察考察していこうと思います。
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「この対応がうれしかった」「この声掛けがありがたかった」
そう感じられたことが、みなさんにも必ずあると思います。
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それはその時突然や偶然に表れたものではなく、きっと、時間をかけて育てられてきた、その会社独自の力です。
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