#46 知的傲慢の罠

#46 理解されるように、努力できているか?

 「なんで分かってくれないんだ」と、自分の考えや意見が通らない時や受け入れられない時に怒りを感じることが、以前は頻繁にありました。今はだいぶ減りました。減ったというか、言われてみると「なんで分かってくれないんだ」と怒ることは無くなったと思います。

 「なんで~」と怒りを感じるときは、自分のアイデアなどが相手に理解されるように自分から努力することは微塵も思っていない状態でした。相手に「合わせてほしい」「分かって欲しい」と期待していました。

 でも、そもそも、そのアイデアは、自分の中から生まれ出て来たものだから、そこに至るまでの情報量や関連知識などは、自分以外の人よりもはるかに自分の手元にある者の量が多いわけです。格差と言っていいくらいです。相手は分からなくて当然です。それらを無視して、「理解されてない」と不満を言うのは無理を通り越して無茶な範囲なのかもしれません。

 そもそも目指しているのは、なんだったか。自分のアイデアを押し通すことでは無かったはずです。お客さんの笑顔や幸せといった、成果だったはずです。そのために、自分ができることは、自分自身の貢献に焦点を合わせる姿勢と行動です。相手に強要したり納得させたり、どうにかさせることでは無いはずです。すべての基本はセルフマネジメント、自分の行動を変えることから始まります。

 学び始めた頃は、一番、この辺りでイライラしていたのを思い出し、自分の成長を感じることができて少しうれしい気もちと、「理解されるように努力」という対象は、一緒に働く人たちだけでなく、自分の知識を活用してくれる顧客に対しても言えることだな、と思わされました。

 

 

知識ある者は理解されるよう努力する責任がある。(中略)貢献に責任をもつためには、自らの産出物すなわち知識の有用性に強い関心をもたなければならない。

P.F.ドラッカー 「経営者の条件」